闘牛は「ARTE」(芸術)である。
スポーツでも、エンターテイメントでもない。
青銅器時代からイベリア半島にいた野生の牛は、
やがてその地に住む人々の畏れられ、角は魔術的な意味を帯びていた。
またクレタ島の迷宮に住む牛身人頭のミノタウロスも生々しい伝説として輝いている。
地中海世界には牛崇拝の長い歴史がある。
それらの歴史の収束点として、牛崇拝の最終生息地がスペインの闘牛文化である。
哲学者のウナムーノの言葉。
「洞窟の野牛、暗闇の呪術の儀式、悲劇的な礼拝の入祭文、闘牛の技に収斂する」
闘牛はまた、スペイン各地の守護聖人、祭りとも密接な関係がある。
牛は精緻に組み立てられた儀式の中で、殺され供物として捧げられる。
砂場は時に宗教空間でもある。
「闘牛、それは祖国の詩情、スペインの永遠の顔、
宗教裁判所を思わせる過酷で非情な掟、ロルカ風の叙情である・・・
それは人類が始まって以来の神話であり、
見る者の一人一人がおのれのさまざまな恐怖や攻撃性を投影する舞台である」
(『ピカソー闘牛』ジョルジュ・ブデイユ)
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